持ち家と賃貸のどっちが良い論争って昔からずっと論じられ続けたきたテーマなのですが、色々考えるべきがありどっちが良いかわからない人も多いと思います。
住居費は人生の3大出費のうちの一つともいわれており、人生を通して考えると非常に大きな出費になります。
後からこうしておけば良かったということがないように、どっちが良いか早い段階で理解しておくことが大切です。
それではそれぞれのメリット、デメリットを整理していきましょう。
まずは結論から書いていきます。
結論、どっちともいえない。笑
いきなり煮え切らない結論で申し訳ないですが、これにつきます。
“住む”ことに対する価値観は人それぞれで異なりますので接待的に持ち家と賃貸のどちらが正しいといったことは言えません。
人によっては持ち家が正義ですし、はたまた賃貸が正義になる方ももちろんいます。
どのように生きていきたいかで答えは変わります。
なので最終的には自分にとってどちらが良いかは自分の心にきいて導き出す必要があります。
ただ、私個人の現時点での考えでは賃貸の方がベターだと思っています。
その理由は簡単にいうとリスクの少なさ、人生の自由度の高さで賃貸に軍配が上がるためです。
それではなぜ私個人はそのように考えるかまず持ち家と賃貸のメリット・デメリットを整理していき、その上で考察をしたいと思います。
持ち家・賃貸のメリット・デメリット
持ち家の最大のメリットは
ということに尽きます。
やりたいようにDIYできる、庭でバーベキューをしたいなど自由性が高いのが特徴です。
細かいメリットは他にもありますが、賃貸に比べ唯一圧倒的に優位性があるのはこの一点といっても過言ではありません。
それ以外で一般的に言われている持ち家のメリットは解釈次第でそれほどメリットとは言えないのが現実です。
それら点を列挙すると
- 一国一城の主になったという満足感
- 賃貸よりも比較的広い空間に住める
- 賃貸に比べ社会的信用が得られ安い
- 戸建てなら土地付きなので数十年後に売る場合でも金銭的価値が0円にはならない可能性が割と高い
- ローンを払い終わった後は老後の住処が確保されている安心感がある
- 家に家族の思い出が染みつき、人生を全うするときに家を起点に思い出にひたることができる
などです。
持ち家のデメリット
- 購入にあたって多額の資金が必要になりやすい
- 家のメンテナンスを基本的に全て自分で行う必要がある
- ローンを組むと人生が鎖に繋がれたも同然になりリスクを取りづらくなる
- 体調を壊して働けなくなることができなくなる
- 災害が起き、家にダメージが出た場合は金銭的にも大きなダメージを被る(当たり前だが実費)
そしてなんといっても引っ越ししづらいのが大きなデメリットで、次のようなことが考えられます。
- 新築物件を購入しても数十年後には劣化する(ボロくなる)
- お隣さん、近所にDQNがいて騒音等なにかしら問題が発生、それをやめてもらえない場合は詰む
- 子供がいる世帯は子供が独立した後に家が無駄にスペースが余る
などがあります。
それでは次は賃貸のメリット・デメリットをみていきます。
賃貸のメリットはなんといっても引っ越しにより住居環境を変幻自在にできる点が魅力です。
実際に引っ越しによって考えられるメリットは下記の通りです。
- 住居のグレードアップやグレードダウン、広い家、狭い家など気分で自由に変更できる
- 常に築浅物件に住むこともできる
- お隣さん、近所にDQNがいて問題が発生しても最悪引っ越しすれば良い
- 多額の初期費用がいらない
などがあります。
賃貸のデメリット
- いくら何十年と賃貸料金を払っていても自分の持ち物になるわけではない
- 長生きすればするほど持ち家に比べ住居費用が発生する可能性がある
などがあり、あとは持ち家のメリットの裏替えしがそのまま賃貸のデメリットになるといっていいでしょう。
一般的によく言われる持ち家・賃貸のメリット・デメリットをある程度出し切ったので次は持ち家・賃貸どちらが良いか、私はどのように考えているかを書いていきます。
持ち家が向いている人は賃貸ではできない住み方をしたい場合のみ
先に持ち家と賃貸のメリット・デメリットを色々書きましたが、ぶっきらぼうにいうと
につきます。
賃貸では自分の理想の住み方が実現できない、このように住むのが夢だ!と明確になっているなら持ち家は正解です。
逆に、そこまで大きなこだわりはないなら賃貸が正解です。
家は何千万円以上もするもので、多くの方は数十年のローンを組んで買うことになります。
ローンを組むと働かなきゃいけない、収入が落ちてはいけない、大病になっては終わりだといったストレスがあります。
長い人生を生きていれば山あり、谷があり、収入も落ち込んでしまうことももしかしたらあるかもしれません。
コロナで世界中が未曾有の大混乱になり、職を失った方も多くいます。
何が起こるかわからない世の中で数十年も本当にローンを返していけるのか、今一度考えてみる必要があります。
不要になったりローン返済に困ったら持ち家は売ればいい、と持ち家派の方は言いますが、少子高齢化で人工減少が確実と言われている日本で、家を売るときにはたして簡単に売却できるでしょうか?
また希望する価格で売れるでしょうか?
投げ売り状態で売却することになる可能性も非常に大きいと私は考えています。
そうなると残るのは多額のローンのみ、地獄ですよね。
日本全体でみると、住宅ローンの破綻率は2%ほど、50人に1人と言われています。
破綻せずとも家計がギリギリの火の車の層を加えると住宅ローンをスムーズに支払えず苦しんでいる割合はずっと多いと想像できます。
そういったリスクを考えると住居のグレードアップやグレードダウンを容易にできる賃貸が多くの人には適しているのではないでしょうか?
賃貸は老後住む家がなくなる?
老後は賃貸物件のオーナーがお年寄りに部屋を貸してくれないので住むところがなく路頭に迷うことになる、と家の販売業者はそのように不安を駆り立てます。
いいえ、そのようなことにはなりません。
たしかに若者に比べるとお年寄りは部屋を借りにくい面があります。
ご高齢になってくると若者に比べコミュニケーションも円滑にいきにくくなったり、賃貸契約中に人生を全うされた場合に後処理が大変なためです。
あなたが今何歳かによりますが、日本人の平均寿命まであと数十年あるのであればそれほど心配する必要はないでしょう。
なぜなら2050年の日本では人口の37.7%(3人に1人以上)が65歳以上になると言われています。
その中でお年寄りに部屋を貸さないなんてことをしていたら賃貸物件オーナーはビジネスが成り立たなくなるはずです。
もちろんお年寄りに部屋を貸さない賃貸物件オーナーも存在するでしょうが、貸してくれる物件を選べば良いだけです。
基本的にはこの考えで老後も問題ないはずですが、それでもどうしても心配というなら、老後に安い中古物件を購入するのもありです。
老後になるまでは賃貸物件で生活し、老後に数百万円から1000万程度の中古物件を購入すればリスクを抑えつつ生きることができ、老後問題も解決できることになります。
数十年後は人口減少しており、日本全国の不動産市場には売りに出されているがなかなか買い手が見つからない中古物件が溢れているはずです。
なかなか売れないので物件価格も割安になるはずですから買い手としてはありがたいですよね。
実際、私の人生設計プランでは老後までは賃貸、余生は持ち家も一つの選択肢として考えています。
最後にもう一度書きます。
です。
この記事を読んだ方の住居選びの不安がなくなれば嬉しいです。