
フリーランスエンジニアはどれくらい稼げるんだろう?
そんな疑問を持っている方にお答えします。
フリーランスエンジニアの平均年収
フリーランスエンジニア向けエージェントで出されている求人情報の年収によると、フリーランスエンジニアの平均年収は792万円ほどとのことです。(2020年6月)
800万円近く、これは日本での全業界を含めた労働者での年収の割合を見ると上位10%に位置します。
これだけ稼げればとりあえずは生活基盤をある程度しっかり築けますし、これからフリーランスエンジニアに転職を考えている方にも朗報と言えるのではないかと思います。
ただ、これは平均年収なので、ご存知の通りエンジニアによって年収はバラバラです。
エンジニアのお仕事の案件単価は年齢(エンジニアとしての経験年数)やIT業界の中でのどのジャンルか、案件の難易度、地域性など色々な要素によって上下します。
また週5日働く人、週7日バリバリ働く人、週2日でまったり働く人などが混在していますので、平均年収はあくまで目安として見ていただければと思います。
高単価を狙うには
年収800万円は高年収の方だと思いますが、それでも一家の大黒柱なので足りない!って方や、自分はフリーランスエンジニアとして働いているがそんなに稼げないよ!って方などいるかと思います。
フリーランスエンジニアは働き方で年収を低くすることも高くすることもできるので800万はやり方によって誰でも十分に可能であり、さらに上げていくことももちろん可能です。
ただ、まず(他の業界も同じだと思いますが)エンジニア業界は経験年数である程度の単価のベースがあります。
エンジニア歴1年だと単価これくらい、3年以上だとこれくらい、のようなふわっとしたものですが。
なのでエンジニアになりたての方はいきなり高単価案件は取りづらい傾向はあります。
(もちろんエンジニア歴が少ない方でもスキルが高く、クライアントの困っていることを解決できれば高単価案件をとることは可能です。)
また地域性があります。
地方よりも都心部の方が単価は高い傾向にあります。
さらに、IT業界の中でもエンジニアが多くいる業界は需給の関係で自然と案件単価は下がっていく傾向にありますし、逆に需要はあるけれどエンジニア数が足りない業界は単価は上がっていく傾向にあります。
なのでフリーランスエンジニアになったらそれでおしまいというわけではなくて数年単位でこれから稼ぎやすいジャンルはなんだろう?と意識して自分のキャリアデザインをすることが高単価を得る上では非常に大切です。
これは単価を上げる視点のみならず、単価を下げないようにする点でも重要です。
IT業界は移り変わりが激しいのでついこの間までよく使われていた技術が近い将来淘汰されていく、なんてことはよくあります。
フリーランスは会社員と異なり収入の安定性はだれも保証してくれないので、単価が下がる = 生活費が稼げない に直結し、致命的です。
現状に安心することなく、少しずつでもスキルアップ、キャリアチェンジをして方向性を調整していけば、逆にITはこれからの世界で必要不可欠なものなので食いっぱぐれることはないはずです。
老後を含めた生涯年収の手取りを意識する
フリーランスエンジニアの平均年収は高いですが、実はこれは表面的な値です。
年収を一般的な会社員と同列に考えてしまうと少しずれが生じます。
フリーランスエンジニアの年収 ≒ 売上単価で計算していることが多く、手取りはこれから経費を引く必要があります。
さらに(会社員も一緒ですが)ここから各種保険料、控除、住民税、所得税等を引いた金額が手取りとなります。
単純に年収を見るのではなく手取りを見ることが収入を語る上で重要になってきます。
ただエンジニアはパソコン一つあればできる仕事なので経費はそれほどはかかりません。
なので手取りはそれなりに多く残ることになります。
年収800万でしたら手取りは大体600万程度になるはずです。
ただ見逃していけないのは年金と退職金です。
フリーランスエンジニアは個人事業主なので一般的に国民年金のみに加入しており、会社員のように厚生年金に加入しておらず、老後は会社員に比べ年金受給額はガクッと減ることになります。
厚生年金受給額は人によって異なりますが、仮に1ヶ月10万円、老後25年間受給すると仮定すると合計3000万円もらえることになります。
またもちろんですが退職金はありません。
退職金は人によっては数千万円もらうこともあるでしょう。
仮に2000万円とすると厚生年金と合わせ5000万円もらえることになります。
しかし、フリーランスエンジニアはこれが0円です。(国民年金はありますが厚生年金としては0円)
これらを無視して単純に今だけの年収をみることは生涯年収という観点では誤りがあるといえるでしょう。
このようにフリーランスエンジニアは表面的には高年収ですが、それに甘んじることなく生涯年収を考えて活動していくことが大切なのですが、それを意識して活動を拡大していけば恐れも減り、逆に若いうちに手取りを多くもらえるので、それを資産運用をするなりうまく活用していけば豊かな人生にすることが可能です。
以上、フリーランスエンジニアの年収事情でしたが、人により生き方、働き方はバラバラなのであくまでひとつの情報として参考にしていただけると良いかと思います。