子供を私立中学、公立中学のどちらに行かせたらいいんだろう?
そう考えている都会の親御さんは多いと思います。
東京では中学受験考えている家庭も比較的多く、地方出身の私からしたら若くして競争原理の波に飲み込まれる子供は大変だなと考えつつも、自分の子供もいい雰囲気の学校に通って欲しいなとも思うのが本音です。笑
(私の生まれ育った地域では家の近くの公立中学校に通うのが一般的で、受験は高校入学からでした)
ではなぜ東京では中学校から私立か公立かが関心に上がるのか、先に整理していきます。
私立中学、公立中学の学力差が話題に上がる理由
それは学校に通う生徒の雰囲気も含めた学校の校風が私立と公立では異なるから、に尽きると思います。
私立校は学校によっての程度の差はあれど公立に比べ学費は高額になります。
具体的には中高6年間で500-700万円ほどです。
それに比べ国公立は6年間で70-170万円程度になります。
その差は400-500万円ほどの差になります。
仮にお子さん2人世帯なら2人で1000万円!
私立か国公立かで1000万の差は親御からすると死活問題です。
逆にいうとその1000万円を払えるご家庭となると比較的裕福な家庭と言えるので、子供への礼儀等含めた教育に力を入れている割合も高くなり、それに応じて子供も真面目、礼儀正しいといった割合が高くなります。
それが全体的に真面目で荒れていない学校の雰囲気につながることになります。
子供は大人に比べより周囲の影響を受けやすいので、校風、周りの生徒の雰囲気に触発され、より真面目に学業に励みやすい好循環が生まれ、イコール学力につながります。
学校に通わせる親御からするとお子さんがしっかりと学業に励んでもらえるので安心できやすい状況と言えます。
日本は昔に比べると学歴社会が薄まり実力社会になってはきましたが、大企業に入るととなるとまだまだ学歴偏重であることは周知の通りです。
(観念が古いですが) いい大学→いい会社 といったレールを歩めばそれに応じて生涯賃金に大きな差が生まれ、格差に繋がります。
何が幸せか人それぞれではあるのですが、幼少期の私立、公立問題が学力差、将来的な格差につながりやすい状況が生まれているのは一側面としては事実と言えそうです。
それでは本当に私立がよく、公立は避けるべきなのか深掘りしていきたいと思います。
公立校の特徴
Google検索で “公立中学校” と入れると “やばい” が予測ワードとしてできてきました。笑
ちょっとビビりながら公立中学校の特徴を調べてみました。
公立校の特徴は一言でいうと多様性です。
学業のできる子、できない子、運動のできる子、できない子、何か好きなことに際立っている子、これには強いが他が弱い子などいろんな子供がいます。
そして素行の悪い子も当然おり、中には学級崩壊、いじめなどの問題も残念ながら存在します。
公立校の家庭環境として裕福世帯ももちろんいますが、貧困世帯と呼ばれる家庭も一緒くたになっているため、誤解を恐れずに言えばどうしても荒れやすい傾向にはあると言っていいと思います。
(家庭環境がお金の問題で追い込まれると精神的に余裕がなくなってきやすいです)
いい意味で多種多様な家庭と触れ合い社会の縮図を感じられると思います。
ただ、自分の子供が学業に力を入れたくても学級崩壊や悪友?の影響で徐々に学業からフェードアウトしてしまったり、いじめにあってしまったらと考えると親としては耐え難い部分でしょう。
ここで言っている公立校とは難関校ではない偏差値が平均的な学校についてです。
難関校は色が異なってくると思われます。
荒れていない評判のいい公立校はどこか
大雑把にいうと下記のイメージです。
・豊かな世帯が多い区の学校は評判のいい学校が多い
・貧しい世帯が多い区の学校は評判のいい学校と評判の悪い学校の差が激しい
・公立中学校でも中高一貫校は例外で評判がいい
・貧しい世帯が多い区の学校は評判のいい学校と評判の悪い学校の差が激しい
・公立中学校でも中高一貫校は例外で評判がいい
簡単にいうと家賃の高い地域の学校は評判がいい学校が多いということになります。
具体的には港、文京、千代田、中央、渋谷、目黒区、杉並区辺りになります。
そして中高一貫校は受験突破組なのでやはり真面目な生徒が多く、学校としても評判がいいです。
ちなみに東京で学力の高い公立校はこちらで確認できます。
偏差値50より大きい公立校は都内に11校しかありませんでした。
狭き門ですね、、
私立中学の特徴
・原則的に中高一貫校で、中学受験を突破したら高校受験はない
・高校受験がないため、その分、部活に打ち込むことも可能
・基本的に教師の転勤がないため、優秀な教師がいる学校では質の高い教育を子供に与えることができる
・特別講演や特色のある学校行事が多い
・高校受験がないため、その分、部活に打ち込むことも可能
・基本的に教師の転勤がないため、優秀な教師がいる学校では質の高い教育を子供に与えることができる
・特別講演や特色のある学校行事が多い
ただ、私立に通わせてるご家庭は比較的豊かな家庭の割合が多いため、お子さんの学外での生活も平均世帯のものよりバブリーなことも多いようです。
ある学校の生徒に関しては、試験期間のテスト勉強の疲れをねぎらうため試験後に友達同士でディズニーに行ったりするそうです。
しかもその際のお小遣いが2万円!(チケットを抜きにして)
友達がそういった生活を送っていると、お子さんもその生活に触発され、自分の家がそのレベルではないときに疎外感を感じてしまうかもしれません。
そして周りの友達の世界が普通だと誤認、世間一般の経済観念とのズレて成長してしまう可能性もあります。
そう言ったデメリットも起こりうります。
私立中学の偏差値
こちらでも確認できるとおりピンキリです。
ここまで私立中学の良さを説明してきましたが、学力(偏差値)としては中学受験時としてはそれほど高くない学校が大半です。
それが中学、高校生活を通してお子さんの学力が伸びるかはどうかは当然確約できません。
入学する学校の進学実績や教師陣の面々、校風などを総合的に加味した上で、後は運的要素も多分にあります。笑
結論、どちらが良いか
お子さんに質が安定した学業を受けさせたいのなら私立が無難と言えます。(あくまで無難というだけです)
ただそれでも偏差値の低い学校ですとそれほど学業に邁進していく環境にはならないかもしれません。
また公立なら偏差値の高い(55以上くらい)学校に通わせることが必須と言って良いかもしれません。
また、国立校も公立校と同様に学費が安く、また国立校はどれも偏差値が高いので校風も真面目で落ち着いてますし、学業面ではいうことなしです。
(そのかわり入学のハードルは高めですが、、笑)
中学校で学ぶことは何か
原点に立ち返って、そもそも中学校で学ぶべきことは何かを考えることも大切です。
人生は学業だけではないことは周知の事実です。
また学業は高校からでも可能です。
親のサポートがあればお子さんを高校から学業に力を注いでもらえる確度も上がるでしょう。
小学生のうちにお受験戦争にお子さんを巻き込むのかどうか、何が大切なのかを改めて考える必要があります。
私立中学進学率は全体の1-2割程度
最後に、そもそも私立中学進学率は1-2割程度であるということをつけくわえておきます。
つまり大半が(国)公立中学校に進んでいることになり、公立中学校が普通ということです。(国立校は偏差値が高く一部の層しかいけない)
必ず私立中学に入れなければならない!
と肩肘張らずに、ある種の楽観を持って公立校に進学の道を選ぶというのも悪くないのかもしれませんね。